【質問】
9424Tスイッチを2台使用し、冗長構成により以下のネットワークの構築を行いたいが、どのような方針で設定すればよいか教えて欲しい。できれば両方Activeになるようにし、負荷分散したい。
(情報保護のため、IPアドレスは質問時と異なるものとしています)
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【回答】
図を拝見させて頂いたところ、独立したL3スイッチ2台で構成されていますので、L2レベル(リンクアグリゲーション等)での冗長化はできません。代わりに、VRRPのようなL3レベルでの冗長化が必要です。
なお、L3スイッチがx900ならば、スイッチ2台をスタックケーブルで接続して1台のスイッチのように接続してしまえば、リンクアグリゲーションによるL2レベルでの冗長化(負荷分散)ができます。
VRRPについては、
当サイトの解説ページ、及び
設定方法に関するページも参照して下さい。
具体的には、2台のスイッチに同様にVLAN、ポートなどの設定をした後、以下のようにVLANインタフェースに別々のIPアドレスを設定します。
スイッチA |
add ip int=vlan-10 ip=192.168.10.252
add ip int=vlan-20 ip=192.168.20.252
add ip int=vlan-30 ip=192.168.30.252 |
スイッチB |
add ip int=vlan-10 ip=192.168.10.253
add ip int=vlan-20 ip=192.168.20.253
add ip int=vlan-30 ip=192.168.30.253 |
この後VRRPの設定に移りますが、VRRPでは一方のスイッチがアクティブ、もう一方のスイッチがスタンバイとして動作しますので、残念ながら負荷分散は実現できません。
どうしても負荷分散を行いたいなら、VLAN毎にVRRPの優先度を変えることができます。
192.168.10のセグメントは左側のスイッチ優先、192.168.20のセグメントは右側優先としてVRRPのパラメータを設定すると、以下のようになります。
但しこの場合でも、ルータ側からのセグメントはどちらかを優先させなければならないので、どうしてもアンバランスは生じてしまいます。
もしルータ側にもう1セグメント作ることができるなら、左右のスイッチに対してルーティングを制御することができるので、もう少しうまく負荷分散することができるようになります。
ゲートウェイアドレスの第4オクテットを254、VRIDはIPアドレスの第3オクテットと一致、マスター側の優先度を110としてパラメータを決めると、以下のような設定となります。
スイッチA |
create vrrp=10 over=vlan-10 ip=192.168.10.254 prioroty=110
create vrrp=20 over=vlan-20 ip=192.168.20.254
create vrrp=30 over=vlan-30 ip=192.168.30.254 prioroty=110 |
スイッチB |
create vrrp=10 over=vlan-10 ip=192.168.10.254
create vrrp=20 over=vlan-20 ip=192.168.20.254 prioroty=110
create vrrp=30 over=vlan-30 ip=192.168.30.254 |
最後に、enable vrrpコマンドを実行して、VRRPの動作を開始させます。